玄米のたんぱく質含有量は?3つの特徴や食べる際の注意点を解説
「玄米にはたんぱく質がどれくらい含まれているの?」
「玄米を食べて、たんぱく質を効率よく摂る方法が知りたい」
健康を意識して玄米を選ぶ方の中には、このような疑問を持つ方も多いでしょう。
玄米は白米に比べて栄養価が高いイメージがありますが、たんぱく質について詳しく知る機会は少ないかもしれません。
本記事では、玄米に含まれるたんぱく質の量、白米との比較、玄米たんぱく質が持つ特徴を解説します。さらに、たんぱく質を上手に摂取するための食べ方や、玄米を食事に取り入れる際の注意点もまとめました。
この記事を読めば、玄米のたんぱく質に関する知識が深まり、日々の食生活に役立てられます。
なお、mybrownでは、全国各地の玄米を試せるサービスを展開しています。
おうちに届くまでどんな品種が来るかわからないワクワク感が魅力です。
\まずは買い切り4パックセットから/
手間なく”玄米のある暮らし”を始める >玄米100gに含まれるたんぱく質は6.8g
玄米と白米、100gあたりに含まれるたんぱく質は以下のとおりです。
- 玄米:6.8g
- 白米:6.1g
そのため、玄米の方がたんぱく質が多く含まれていることが分かります。
しかし、アミノ酸組成を考慮したアミノ酸スコアを用いて算出すると、玄米のたんぱく質量は6.0gとなります。この数値の違いは、必須アミノ酸のバランスが考慮されているかどうかによるものです。
また、たんぱく質以外の成分の違いは下表のとおりです。
| 玄米 | 白米 | |
|---|---|---|
| 水分 | 14.9g | 14.9g |
| 炭水化物 | 74.3g | 77.6g |
| 脂質 | 2.7g | 0.9g |
参考:穀類/こめ/[水稲穀粒]/玄米 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類|日本食品標準成分表
参考:穀類/こめ/[水稲穀粒]/精白米/うるち米 - 01.一般成分表-無機質-ビタミン類|日本食品標準成分表
栄養価の高い玄米たんぱく質
玄米は白米に比べて栄養価が高く、たんぱく質の含有量が多い食品です。
特筆すべきは、糠や胚芽に含まれる豊富なビタミンやミネラルで、白米にはほとんど含まれていません。
また、玄米に含まれるたんぱく質には、必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
白米のたんぱく質量との比較
白米は精米の過程で胚芽や糠が取り除かれるため、玄米と比べてたんぱく質の含有量が少なくなってしまいます。
玄米のたんぱく質は食物繊維とともに摂取できるだけでなく、ビタミンEやミネラルも豊富に含まれています。
私たち日本人の主食として、米は毎日の食卓に欠かせない存在です。白米から玄米に変えるだけで、微量ながらもたんぱく質を摂取できる食品です。
玄米に含まれるたんぱく質の3つの特徴
玄米のたんぱく質には、主に以下3つの特徴があります。
- 必須アミノ酸を含んでいる
- 栽培環境によってたんぱく質の含有量が変化する
- たんぱく質が多いことで粘り気が少なく噛み応えがある
玄米のたんぱく質は、健康的な生活を支える要素のひとつです。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
必須アミノ酸を含んでいる
玄米のたんぱく質には、体内で合成できない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。特に、リジンという必須アミノ酸が豊富に含まれています。
玄米だけをとった場合、一部の必須アミノ酸が不足する可能性がありますが、豆類などの他の食品と組み合わせることで、アミノ酸バランスを補完可能です。
必須アミノ酸の供給源として知られる玄米は、ベジタリアンやビーガンの方々にとって貴重なたんぱく質源となります。
玄米を食事に取り入れると、健康維持に必要なアミノ酸を効率的にとれるでしょう。
栽培環境によってたんぱく質の含有量が変化する
玄米のたんぱく質含有量は、栽培される品種や栽培環境(気候、土壌など)により変動します。
一般的に、玄米は白米よりもたんぱく質含有量が多く、100gあたり6.8g含んでいます。
また、肥料の種類や栽培方法(有機栽培、慣行栽培など)もたんぱく質含有量に影響を与える要因です。
さらに、収穫後の精米処理によってもたんぱく質の量や質が変化するため、玄米のまま摂取すると、より多くのたんぱく質を効率よく摂取できます。
なお、品種によってたんぱく質の組成やアミノ酸バランスも異なるため、自身の目的に合った品種を選びましょう。
たんぱく質が多いことで粘り気が少なく噛み応えがある
玄米のたんぱく質含有量は白米よりも多いため、粘り気が少なく、しっかりとした噛み応えのある食感が特徴です。
もちもちとした食感が特徴の白米とは異なり、玄米は噛み応えがあるため、よく噛んで食べることで満腹感を得やすくなります。
玄米の食感は炊き方によっても変化し、水加減や浸漬時間を調整することで好みの食感に仕上げられます。
また、食物繊維が豊富に含まれているため、粘り気が少なくても消化をサポートし、腸内環境を整える働きがあるといわれています。
玄米独特の歯ごたえが苦手な方は、発芽玄米や分づき米から試してみましょう。
玄米のたんぱく質を効果的に摂取するおすすめの食べ方3選
玄米のたんぱく質をより効果的に摂取するには、主に以下3つの方法がおすすめです。
- 玄米に不足しがちな栄養素を補う食品を組み合わせる
- 消化吸収率を向上させるためにしっかり浸漬させてから炊く
- よく噛んで食べることで消化を助け吸収を高める
栄養バランスを考えた食品の組み合わせ、消化吸収率を高めるための玄米の食べ方を詳しく見ていきましょう。
玄米に不足しがちな栄養素を補う食品を組み合わせる
玄米には、必須アミノ酸のリジンが白米より多く含まれていますが、大豆や豚肉には劣ってしまいます。
そのため、大豆製品(納豆、豆腐、味噌など)と組み合わせると、リジンの不足分を補い、よりバランスのよい栄養をとることができます。
さらに、鶏肉や魚、卵などの動物性たんぱく質を一緒に摂取するとたんぱく質の吸収率を高め、筋肉の成長や修復を促進できるでしょう。
一方、玄米にはビタミンB12が含まれていないため、しじみやあさりなどの貝類、あるいはレバーなどを摂取すると補えます。
また、パプリカやブロッコリー、キウイなどのビタミンCは鉄分の吸収を促進するため、玄米と一緒に摂取するのがおすすめです。
上記のように、ミネラルバランスを整えるためには、玄米と野菜を組み合わせたスープや海藻類を副菜に加えるのがおすすめです。
消化吸収率を向上させるためにしっかり浸漬させてから炊く
玄米は外皮が硬いため、炊飯前に十分に浸漬させることが重要です。
12時間以上浸漬させることで玄米が水分を吸収し、柔らかくなり、消化しやすくなります。浸漬はフィチン酸の影響を軽減し、ミネラルの吸収率を高める効果もあります。
浸漬後、炊飯器の玄米モードまたは圧力鍋を使用することで、ふっくらとした食感に炊き上がり、よりおいしく食べられます。
なお、玄米の食感が苦手な方は、白米と混ぜて炊くことから始めて、徐々に玄米の割合を増やしていきましょう。
玄米の詳しい炊き方については、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:玄米は浸漬(浸水)なしでも炊ける?必要な理由、調理法や美味しい炊き方を紹介
よく噛んで食べることで消化を助け吸収を高める
玄米は白米よりも食物繊維が豊富で、噛み応えがあります。
よく噛んで食べると消化が促進されるため、栄養素の吸収率を高められます。一口あたり30~50回を目安に噛むと、胃腸への負担を軽減できるでしょう。
また、よく噛むと唾液の分泌が促され、消化酵素の働きが活発になり、消化がスムーズになります。満腹感を得やすくなるため、食べ過ぎを防ぐことにもつながります。
玄米を食事に取り入れる際の3つの注意点
玄米は栄養豊富ですが、食べる際には注意すべき点があります。体調に合わせて無理なく取り入れるために、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 玄米は食物繊維が多いため食べ過ぎに注意する
- 少量ずつ食べてアレルギーや体への影響を確認する
- たんぱく質だけでなく他の栄養素とのバランスを意識する
これらの注意点を守り、健康的に玄米生活を始めましょう。
玄米は適量を意識する
玄米は食物繊維が豊富なため、最初から食べ過ぎないように注意が必要です。これまで白米中心の食生活だった方が急に玄米だけに切り替えると、お腹が張るなど体に負担がかかる場合があります。
まずは白米と混ぜて炊くことから始めると、食べやすくなり、バランスの取れた食事になります。自分の体調をよく観察しながら量を調整して、無理なく取り入れることが大切です。
少量ずつ食べてアレルギーや体への影響を確認する
玄米は多くの人にとって健康的な食品ですが、まれに体質に合わない場合があります。
お米に対してアレルギーを持つ人は少ないですが、ゼロではありません。また、アレルギーではなくても、玄米の食物繊維や硬さが体に合わず、不調を感じる場合があります。
特に、以下の方が初めて玄米を食べる際は、少量から試してみてください。
- 胃腸がデリケートな方
- 小さなお子さん
- ご高齢の方
家族で玄米を取り入れる際も、まずは少量ずつ食卓に出し、食べた後の体調に変化がないかを確認しながら進めましょう。もし体に合わないと感じた場合は、食べるのをやめるか、量を減らす、または白米と混ぜるなどの調整が必要です。
たんぱく質だけでなく他の栄養素とのバランスを意識する
玄米はたんぱく質やビタミン、ミネラルを含みますが、それだけで全ての栄養がまかなえるわけではありません。健康的な食生活の基本は、多様な食品を組み合わせてバランス良く食べることです。
玄米を主食にする場合でも、たんぱく質を補うために肉、魚、卵、大豆製品をしっかり摂る必要があります。また、玄米だけでは不足しやすいビタミンやカルシウムなどを補うために、野菜や海藻、乳製品などを組み合わせる意識が大切です。
たんぱく質を摂りたいからといって、玄米ばかりに偏ってしまうと、かえって栄養バランスが崩れる可能性があります。
玄米はあくまで「栄養価の高い主食」という位置づけで考え、日々の食事全体でバランスを調整するようにしましょう。
玄米はたんぱく質以外の栄養も豊富
玄米の魅力は、たんぱく質だけではありません。精米する前の玄米には、白米では失われてしまう栄養素が豊富に残っています。
特に、エネルギー代謝を助ける「ビタミンB群」が重要です。玄米にはビタミンB1やB6、ナイアシンなどが含まれており、健康的な生活をサポートします。
また、食物繊維が豊富な点も大きな特徴です。ぬかや胚芽部分に含まれる食物繊維は、腸内環境のサポートに役立ちます。
さらに、抗酸化成分であるビタミンEや、体の調子を整えるマグネシウムやリンなどもバランス良く玄米に含まれています。
白米から玄米に置き換えるだけで、これらの多様な栄養素を手軽に補うことが可能です。玄米の栄養素について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
関連記事:玄米は完全栄養食!健康への効果・白米との違い・取り入れる3つのメリットを解説
玄米のたんぱく質に関するよくある質問
ここでは、玄米のたんぱく質に関してよく寄せられる質問を整理しました。玄米のたんぱく質の詳細を知りたい際の参考にしてください。
玄米だけで1日に必要なたんぱく質は摂れますか?
玄米だけを食べて1日に必要なたんぱく質をすべて満たすことは困難です。
厚生労働省が公表した「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、18歳から64歳のたんぱく質推奨量は、男性が1日65g、女性が1日50gです。
例えば、炊飯後の玄米ごはんをお茶碗1杯(約150g)食べたたんぱく質量は、約4.2g(玄米100gあたり2.8gで計算)です。1日3食すべて玄米ごはんにしても、必要量の多くを満たすことはできません。
たんぱく質は、玄米のような主食からだけでなく、肉、魚、卵、大豆製品などのおかずからもしっかりと摂る必要があります。玄米はあくまでたんぱく質源の1つとして考え、他の食品と組み合わせてバランス良く食べることが大切です。
参考:日本人の食事摂取基準(2025年版)|厚生労働省
ダイエットに玄米は適していますか?
玄米は、理想のスタイルづくりをサポートする食品として適しているといえます。
その理由の一つは、噛み応えがある点です。玄米は白米に比べて硬めの食感で、しっかり噛む必要があります。玄米はよく噛むことで、少量でも満足感を得やすい食品です。
また、玄米に豊富な食物繊維は、穏やかな食生活をサポートする働きがあります。これにより、エネルギーがゆっくりと補給されるため、腹持ちが良い点も特徴です。
ただし、玄米のカロリーは白米と大きくは変わりません。ダイエット中の玄米の食べ過ぎには注意しましょう。
玄米を取り入れた理想のスタイルづくりの詳細はこちらのページで解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:玄米ダイエットの効果は?玄米を使った3つのダイエット方法と注意点を解説
妊娠中にたんぱく質を摂るために玄米を食べても大丈夫ですか?
妊娠中も、体調が良ければ玄米を食事に取り入れることは可能です。玄米には、妊娠期に必要な葉酸や鉄分、ミネラルも含まれています。
ただし、妊娠中は消化機能がデリケートになる場合があります。玄米は食物繊維が多く消化に時間がかかるため、体調に合わせて調整が必要です。
つわりなどで胃腸が弱っている時は、無理に玄米を食べる必要はありません。白米と混ぜて炊いたり、通常よりも水分を多くして柔らかく炊いたりすると、食べやすくなります。
妊娠中の玄米食については、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:玄米は妊娠中におすすめ?3つの玄米食のメリットや食べ方の注意点を解説
栄養価の高い玄米を食べ比べするなら「mybrown」がおすすめ!
玄米は白米よりもたんぱく質やビタミンB類が多く含まれています。
玄米を日常に取り入れたい方は白米と混ぜるなど、工夫して徐々に取り入れると良いでしょう。
しかし、「どの玄米が自分に合うか分からない」「いろいろな種類を試してみたい」などとお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
なお、mybrownでは、全国各地の玄米を試せるサービスを展開しています。
おうちに届くまでどんな品種が来るかわからないワクワク感が魅力です。
\まずは買い切り4パックセットから/
手間なく”玄米のある暮らし”を始める >


